FOXが3月25日から販売を開始した、BlackBerry初のAndroidスマートフォン「BlackBerry Priv」を使用する機会を得たので、簡単に写真レビューします。直販価格は107,784円です。
BlackBerry Privは、同社初のAndroidスマートフォンです。バージョンはAndroid 5.1.1(Lollipop)を採用しています。5.4インチ(2,560×1,440ピクセル)AMOLEDディスプレイを搭載しており、Galaxy S7 edgeのように左右のエッジにカーブがかかっています。
CPUには、64ビット対応のクアルコム社製「Snapdragon 808 / MSM8992」6コアプロセッサを搭載しています。RAMは3GBで、内蔵ストレージは32GBです。
背面には、シュナイダー・クロイツナッハ製レンズを採用する1,800万画素カメラ(F2.0)を搭載しています。またその横にはデュアルLEDライトが内蔵されています。フロントカメラは200万画素です。
システムをミュートにしていると、シャッター音が鳴らない仕様になっています。
最大の特徴は本体をスライドすることで登場するQWERTYキーボード。ここにBlackBerryあり、です。Privは普段はタッチディスプレイを使用して、長文を打ったり、英文を打つときだけ物理的なQWERTYキーボードを使うことができます。まさにマニア垂涎ものの変態端末。
キーボードを開くとき、また戻すときには「ストン」という心地良い音とともにロックされます。固くも緩くもないので、誤って開くこともなさそうです。キーボードにはバックライトが搭載されています。
キーボードを搭載していても、本体の厚みは9.4mmに抑えられており、最近のスマートフォンのなかでも薄型の部類に入ります。「いかにもキーボード入っている」ような厚みではなく、何も知らないで手に持つと、この薄さに物理キーが隠されていることを知って驚く感じです。
似たようなデュアルエッジスクリーンを持つGalaxy S7 edgeと比べてみました。Galaxy S7 edgeが7.7mmで、Privとの差はわずか1.7mmで、その違いに物理キーボードが内蔵されているのには驚かされます。
ちなみにインターフェイスはmicro USBを採用。USB-Cではありません。
QWERTYキーボードにはタッチセンサーが内蔵されていて、キーを指で触ることでトラックパッドのように画面のスクロールができます。これにより、ブラウザでQWERTYキーボードを使用していても、ディスプレイに指を伸ばすことなく、簡単な操作が可能になります。
VineでPrivのキーボードのスクロールを撮影してみました。これはとても便利です。
端末上部にはmicro SDカードスロットと、nano SIMスロットが配置されています。いずれもピンを使って引き出すタイプです。ネットワークについては、FDD-LTE方式のBand 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/19/20/25/28/29/30に対応しており、TD-LTE方式でBand 38/40/41に対応します。
なお、B17には日本モデル向けのカスタマイズとして独自に対応しています。様々な方面から多くの要望があり、それに応えるかたちで実現したようです。
BlackBerry社は様々な経緯の上で低迷に陥りましたが、独自OSからAndroidスマートフォンにメインOSを切り替えることで、新たなユーザーを獲得しようとしています。
Privには「DTEK」とよばれるBlackBerryのセキュリティ監視アプリケーションが搭載されています。このアプリでは、パスコードロックやその他のプライバシー設定の状況によってセキュリティレベルが評価されます。イベントログを使えば、特定のアプリケーションが動作していることを監視できます。カメラやマイクへのアクセスも一覧できます。
BlackBerryが提供する「セキュアなAndroidスマートフォン」として、あるいはBlackBerryが提供する「QWERTYキーボード搭載の変態スマートフォン」として、Privがこれから日本でどのように成長していくのか楽しみです。
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