Appleが、現地時間3月21日午前10時(日本時間22日午前2時)から、クパチーノのApple本社キャンパスにてメディアイベントを開催することを明らかにしました。このイベントでは、新しいiPhoneを含めた新製品が多数発表される見込みです。
現時点で期待されている新製品について情報をまとめてみました。
iPhone SE
新しいiPhoneは、4インチディスプレイを搭載する小型モデルで「iPhone SE」と呼ばれています。2013年にリリースされた「iPhone 5s」をデザイン面のベースモデルとしており、アクセサリ類の互換性があるほどに筐体サイズはほとんど同じと見られています。
一方で、機能面では現行モデル「iPhone 6s」を踏襲する部分があるとされ、「A9」チップやNFCによるApple Payの決済機能など最新の機能を盛り込みます。
16GBモデルと64GBモデルをラインナップする見込みで、価格は為替変動等も考慮して「iPhone 5s」の本体価格よりも安くなりそうです。カラーラインナップについては様々な話がありますが、既存ラインナップに新色を加えた展開が期待できます。
これまでのスケジュールをそのまま当てはめて予想をすると、同じ週の26日(土)に予約受付を開始して、翌週の4月1日(金)に販売が開始される可能性があります。
メディアイベントのタイミングで「iOS 9.3」も公開される予定で、夜の時間帯のブルーライトをカットするナイトシフトモードや、パスコードロックのアプリ拡張などが予定されています。
iPad (2016)
(iPad Pro)
「9.7インチiPad Pro」もしくは「iPad Air 3」とされる新しいiPadは、9.7インチディスプレイを採用するタブレット端末で、2014年にリリースされた現行の「iPad Air 2」の後継モデルとされており、サイズもほとんど同じと見られています。
Engadgetが入手したCADデータによると、新しいiPadは、169.6×240×6.15mmの寸法で、現行モデルの169.5×240×6.1mmよりも0.1mm幅が広く、0.05mm厚くなっていますが、製品としてほぼ誤差と言える範囲です。
昨年秋に発売されたiPad Proに搭載されている機能をほとんど踏襲しているとされており、Smart Connectorを使った「Smart Keyboard」や、Apple Pencilにも対応、4基のステレオスピーカーも搭載します。新たにLEDフラッシュを搭載することでカメラ機能を強化します。
なお、生産上の都合により、iPhone 6sに採用された3D Touchのディスプレイは見送られた模様です。
Apple Watch
Apple Watchについては、ハードウェア仕様面の変更はないものの、新しいカラーの追加や新しいバンドの追加が予定されています。以前、海外のApple Online Storeに誤って掲載されたブラックミラネーゼループのバンドや、NATOタイプのナイロンバンド、Apple Watch Hermèsの新モデルなどが期待されます。
併せて、新しいマップアプリなどの新機能を搭載する「watchOS 2.2」バージョンの一般リリースが控えています。
OTHERS
Appleには、なによりも声を大にしてアピールしたいタイムリーな事案があります。カリフォルニア州で昨年12月に発生したテロ事件をめぐり、事件容疑者のiPhoneのセキュリティロック解除をFBIから要請され、それを拒否している問題です。
早くからGoogleなどのIT企業大手はApple支持のスタンスを明らかにしていますが、一方でAppleがセキュリティを楯にテロ事件への捜査協力を拒んでいるという状況は世論を二分しています。
メディアイベントの翌日にFBIとの口頭弁論が控えていることからも、本件について何らかのかたちで言及されるのではないかと予想しています。