レビュー:本日発売の「iPhone 6s」

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Appleが、9月9日のメディアイベントで発表した9世代目となる「iPhone 6s」「iPhone 6s Plus」が、本日より日本や米国、中国を含む12の国と地域で発売される。発売日の様子はこれまでとは異なり、Apple直営店では(原則として)Apple Online Storeで実施されている予約をピックアップできるだけなので、行列はかなり限定的となった。

私も、先ほどApple Retail Storeで「iPhone 6s」のローズゴールド(64GB)を購入した。SIMロックフリーモデルなので各キャリアやMVNOで使用できる。価格は上昇傾向にあり、税込みで10万6,704円となった。

ここでは発売日レビューをお届けしたい。

 

◯デザイン

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iPhoneは、2007年の初代から2011年「iPhone 4s」までの3.5インチディスプレイ時代、2012年「iPhone 5」と2013年「iPhone 5s」「iPhone 5c」までの4インチディスプレイ時代を経て、昨年には4.7インチと5.5インチの2つのサイズに拡大した。今年は「s」の年ということで、従来の流れを踏襲してデザインを(誤差の範囲とも言える0.数ミリの変更を除いては)ほとんど変えずに中身を進化させ、ラインナップも引き続き2サイズで展開した。

デザインは、縁に曲面加工が施されているディスプレイガラスを特徴とする表面と、フラットなメタルボディの背面デザインを採用している。後述のiSightカメラは、画素数がようやく1,200万画素まで向上し、より精細な写真を撮ることができるようになった。FaceTimeカメラも500万画素を採用して自撮り需要に応えた。

iPhone 5sから続いた「シルバー」「スペースグレイ」「ゴールド」に加えて、新色「ローズゴールド」が新たにラインナップされた。これは、同時に発表されたApple Watch Sportのローズゴールドモデルと色合せできるカラーで、女性の好みそうな雰囲気だ。

アルミニウムには耐久性の高い7000シリーズを採用し、強度を増した。また、ディスプレイも新しいガラスの採用により「スマートフォンで最も丈夫」とうたっている。ちなみに、iPhoneシリーズで初めて「s」のロゴが筐体に刻印された。

 

◯3D Touch

ディスプレイ解像度は前モデルと同じ1,334×750ピクセル(iPhone 6s)と1,920×1,080ピクセル(iPhone 6s Plus)だが、今回のアップデートの最大の特徴でもある圧力感知機能「3D Touch」が搭載された。

この3D Touchは、Apple Watchにも搭載されている機能を応用したもので、ディスプレイを押す強弱を感知して、ショートカット的な動作やプレビューなど各機能が割り当てられている。

例えば、メールを一覧しているときに軽くディスプレイをタッチ(Peek)すると、そのメールの内容がプレビューできる。そのあと、詳細を知りたいときに深めに押しこむ(Pop)ことで、そのメールが展開されるという機能が用意されている。同じような動作はメッセージの住所から地図を閲覧したり、URLからウェブサイトをプレビューすることにも割り当てられている。

また、3D Touchに対応するサードパーティを含むアプリケーションでショートカットが利用できるようになる。カメラアイコンをプレスすると「セルフィーを撮る」「ビデオ撮影」「スローモーション撮影」などの、これまで起動後に切り替えが必要だった各機能へダイレクトにアクセスできる。

これらの機能はオフにすることもできるので従来通り使うこともできるが、便利な機能なので買ったその日からオンにして慣れるとより効率良く利用できるだろう。

 

◯カメラ

2011年のiPhone 4s以降、iPhoneのiSightカメラ(背面カメラ)は4年間にわたり800万画素を維持していた。競合他社が2,000万画素を超えるモデルをラインナップする今でも、iPhoneは世界で最も利用されているカメラであり、画質の面での満足度も依然高い。

ただ、いくら適切なチューニングで画質の良いカメラを作り上げても、MacやiPadを含めた近年のディスプレイの高解像度化とのバランスを考えると、もはや800万画素では粗が目立つ感じは否めない。そこで、今回のiPhoneはついに1,200万画素の裏面照射型CMOSセンサー採用のメインカメラに進化した。

RetinaディスプレイのMacBookユーザーとしてもこの進化は大歓迎だ。

 

新機能「Live Photos」もワクワク感がある。カメラで撮影前と撮影後の合計3秒間を動画で記録して、壁紙などに設定できるという機能だ。真っ先に思いついたのが、猫が動く様子をLive Photosで撮影して、いつでも壁紙で再生することができるという、なんとも動物好きにはたまらないシーン。

Androidスマートフォンでは、従来からサードパーティを含めて様々な動きのある壁紙を設定することができた。一方で、AppleはLive Photosを用意した。より「経験」を重視するAppleらしいアプローチの仕方だと感じる。カップルが愛らしいセルフィーのLive Photosを撮影して壁紙にしたり、写真好きが美しいLive Photoを作品するなど、色んな楽しみが想像できる。

また、最近の自撮りブームに応えるように、FaceTimeカメラ(インカメラ)も500万画素にパワーアップさせた。これまでの120万画素に比べると、写りや光の入り方がとても綺麗になった印象だ。

ただ、自撮りをする際に一番重要なのは片手持ちしているスマートフォンのシャッターを切る方法で、Galaxy S6の手のひら検出によるカウント機能に代表される各社の取り組みも特徴的だ。この部分が向上しないと使いやすい自撮りカメラとはなかなか言えない。

今回、iPhone 6sシリーズではタイマー機能とバースト(連写)は用意されたものの、残念ながらそれ以上の真新しいソリューションは提供されなかった。この部分は今後のiOSアップデートに期待したい。

 

◯「s」の進化

そのほかにも、マイナーアップデートだからこそ可能な目立たない大きな進化が隠されている。

例えば、この機能なしでiPhoneは使えないと言っても過言ではない「Touch ID」も第2世代にアップデートされ、感知速度が体感でもわかるほど速くなった。一日に何回も使う機能だからこそ、このようなユーザビリティの向上は嬉しい。

LTE通信は「LTE-Advanced」に対応して各キャリアのネットワークを活かした高速なデータ通信が期待できる。Wi-Fiもようやく「MIMO」に対応して最大866Mbpsの高速通信に対応した。

iPhone 6sシリーズは、iPhone 6よりも前の機種からの買い替え需要に文句無しに応じつつ、現行機種ユーザーから見ても魅力的な進化を遂げる世代との印象を受けた。

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About Author

Ryu

RINGO-SANCO オーガナイザー。ガジェット好き。携帯電話を専門に、Appleのスマートフォン戦略やその他のメーカーの動向を追いつつ、様々なスマートフォンをレビュー。ポッドキャスト「ミリオン・ドッツ」メンバーも務める。

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  1. Pingback: iPhone 6sで写真を撮ってみた in 沖縄。

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