レビュー:「Microsoft Band」とウェアラブルデバイスの未来

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米国のマイクロソフトストアで購入したライフログ系ウェアラブルデバイス「Microsoft Band」を2週間ほど使用しています。

 

前回紹介(→記事)の通り、Microsoft Bandには多数のセンサーが搭載されていて、光学式心拍センサー、3軸加速度センサー、ジャイロスコープ、環境光センサー、体温センサー、UVセンサー、静電センサー、皮膚反応センサー、マイク、そしてGPSが様々なデータを計測します。

 

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その中でも光学式の心拍センサーはほぼ常時、心拍数を計測しているので、睡眠時を含めて1日の心拍数の推移を見ることができます。

アプリケーションでは折れ線グラフで表示されます。

 

実際の計測データがどのように表示されるのか、簡単に見ていきます。

 

1. 歩数、心拍数

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まず、歩数データについては、1週間ごとのサマリー表示に加えて、1日ごとの詳細表示が可能です。

 

例えば、サマリー(左)から2万4千歩も歩いている1月10日を選択すると、その日の歩数が時間毎の棒グラフになって表示されます。

距離に置き換えると17.7km歩いたことになり、1日のアクティブ時間は13時間という過酷な1日だったこともわかります。

 

スクリーンショットには表示されていませんが、歩いた距離をおおよその米国内の地名を用いて距離に換算してくれて表示してくれますが、馴染みがないのであまり伝わりません。雰囲気で言うと、お台場からレインボーブリッジを経由して渋谷まで歩いた距離だよ、的な感じ。

 

Microsoft Bandの特徴の一つである光学式の心拍計は心拍数を常時測定することができるので、心拍が途切れのない折れ線グラフで表示されています。(表で一部途切れている箇所はBandを外していた時間です)

やはり歩数が多い時間帯に心拍数も上昇していることがわかります。

 

なお心拍数のみを見たいときは、ハートマークをタップすると、歩数ベースのグラフから心拍ベースに切り替わります。

 

心拍数は、心拍トレーニングに代表されるように、何気なくトレーニングするのではなく、どの心拍ゾーンをキープしてペースを維持するかを意識してワークアウトをすることで、脂肪燃焼系か持続系かの効果が変わってくるので重要な要素です。

その心拍数をワークアウト時はもとより、日常生活で常時計測しているのは嬉しい機能。

 

2. 睡眠データ

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続いて、睡眠データの計測です。

Microsoft Bandでは睡眠前に月のマークの睡眠モード切り替えアイコンを選択することで睡眠モードに切り替わります。(その後はMicrosoft Band自体がミュートになっている模様)

 

そして朝になり目覚めるとBandの「起きた?」という質問に「Yes」とタップすることで計測終了です。

計測結果は上のスクリーンショットのように記録されます。

 

睡眠データの測定自体はありきたりですが、浅い睡眠、深い睡眠、睡眠時の起床回数、眠るまでの時間など、Jawbone UPなど先行デバイスが備える基本的な機能が搭載されています。

また、心拍数も折れ線グラフで表示されます。人は睡眠時(安静時)に心拍数が少なくなるのが一般的なので、グラフによると私の平均心拍数は62拍。アスリートなど心拍トレーニングを常に行っている人たちのなかは30台の人もいるそうです。

 

飲み会などでお酒を含んだあとに測定したデータでは睡眠時の平均心拍数が90前後だったので、いかに「安静のもとで寝られていないか」がわかり、不健康さが気になりました。

 

3. スターバックス決済

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Microsoft Bandはスターバックスのバーコード決済に対応しています。

そのため、米国での購入時に5ドル分のスターバックスカードをプレゼントされました。

 

私はこのスターバックスカードのアカウントを、既に作っていた別の米国スターバックスのアカウントに移して、そちらのバーコードを表示させて決済を試してみました。

(なお米国スターバックスでは、専用アプリでバーコードを表示させて決済したり、iOSならPassbookに登録して決済することができて、超便利。スターバックス日本も米国法人に完全子会社化されたので、このあたりのサービスはどんどん取り入れて欲しいところ。)

 

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すっごくブレブレの写真で申し訳ないのですが、ラスベガスのスターバックスで試した時の写真。

Microsoft Bandのタイル表示に「スターバックス」を事前に登録しておいて、バーコードを表示させるだけなのですが、これを試そうとすると、女性スタッフが「あー、知ってる!けど、あなたが初めて!」となんとも嬉しい反応をしてくれたので、私も記念に写真を撮ってみました。

 

ディスプレイ側を腕の内側に置くスタイルが標準のMicrosoft Bandですが、この考えには一理あって、普段時計を確認する際も本来なら必要のない腕を上げる動作等を省いてくれます。軍隊では銃を構えながら時間を確認するために腕時計は内側につける、という合理性からも、このウェアラブル内側着用スタイル、は結構ありなんじゃないかなと思います。

 

4. まとめとウェアラブルの課題

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今年のInternational CESでもそうでしたが、猫も杓子もウェアラブル、という市場の中でどのような製品が生き残るのか。

1つには、ユーザーのライフスタイルに自然と溶け込む要素が重要だと考えます。

 

常時身に付けるライフスタイルログに「支障が出るくらい大きい」「ダサい」「着脱しにくい」「着けてる意味が無い」などはもってのほかです。

そもそも腕時計が満たしている要素はすべて採り入れる、くらいのコンセプトがないと、ユーザーはいま使っているお気に入りの腕時計を外そうとするでしょうか。また、腕時計を着ける習慣のない人が敢えて腕に何かを着けようとするでしょうか。

 

そうした意味ではMicrosoft Bandは「中の中」くらいの無機質なデザインで、特に特筆すべきところもありませんが、それだけ万人に馴染みやすい雰囲気も兼ね備えているような気がします。

 

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もう1つには、やはり機能性とアプリケーション。

Microsoft Bandには数え切れないほどのセンサー類が入っています。これらをどのように活かせるのか、それはすべてアプリケーション次第です。ウェアラブルにとってスペックとアプリは車の両輪のようなもので、どちらが欠けていても、その製品は魅力を失います。

 

Microsoftの「Health」アプリは良く出来ています。

 

Windows Phoneはもちろん、iOSやAndroidにも対応していて、プラットフォームレベルでユーザーを選びません。

また、インターフェイスも直感的で、かつ心拍センサーのデータを惜しむことなく反映させているところに意義を感じさせます。

 

あとはローカライズだけ。国内発売していないので当然といえば当然ですが、Microsoft Bandには日本語フォントが入っていないので、せっかく通知されたメールやメッセージは文字化けです。

ただ、本質はそこではなく、もしMicrosoft Bandが今後国内展開するようなことがあれば、米国のスターバックス連携と同様に、他のサービスと連携して(Tポイントなどのポイントカード類もここに表示してスキャン、ならコンビニでも煩わしくない)装着している意義を高めていって欲しい、それがウェアラブルデバイスの未来だと考えています。

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Ryu

Author: Ryu

RINGO-SANCO オーガナイザー。ガジェット好き。携帯電話を専門に、Appleのスマートフォン戦略やその他のメーカーの動向を追いつつ、様々なスマートフォンをレビュー。ポッドキャスト「ミリオン・ドッツ」メンバーも務める。

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