〜One Sonyで先を行く〜「Xperia × ソフトウェア」
ソフトウェアとハードウェアの親和性、そうしたことが幾度となく話題になる。
例えば、Appleはハードウェアからソフトウェアまでを自社開発しているのでデバイス間がシームレスに機能すると良く言われる。確かに先日発表された「iOS 8」においても流れは顕著だ。
それはともかく、世界シェアで圧倒的トップのAndroidスマートフォンの世界ではどうなのだろうとたまに思うことが。
出荷台数が最も多いサムスンエレクトロニクス「GALAXY」シリーズのアプリケーションはどうなのか。他方、シャープや富士通など国内ブランドのスマートフォンではどうなのか。
そう思考を巡らせた結果、これまで様々なメーカーのスマートフォンを使用してきて、機能的にも感覚的にも優れたアプリケーションを提供しているのは、ソニーモバイルコミュニケーションズのXperiaシリーズだとの結論に達した。
同社が近年掲げている「One Sony」のポリシー、その部分が寄与しているところなのかもしれない。
「Xperia」×「One Sony」
例えば「ウォークマン」は、同社の音楽プレーヤーとしての本丸であり今に続く財産だ。そして、同じ名義で音楽プレーヤーを搭載している唯一のスマートフォンが、ソニーモバイルのXperiaシリーズとなる。
音楽分野では、サブスクリプション式の音楽ストリーミングサービス「Music Unlimited」も2012年から国内で提供しており、さきごろウォークマンアプリに統合され、ローカルの音楽もストリーミング音楽も同じアプリ内で一挙に楽しめるようになった。
このような流れは単に機能面にとどまらない。というより、機能だけが進化しても評価はされない。One Sonyの精神は、アプリのユーザーインターフェイスにも細かな更新を重ね、日々進化し続けている。
その一部を、これから挙げる音楽と写真の事例でご紹介したい。
「ウォークマン」×「Music Unlimited」
Xperia Z2に搭載されているウォークマンは、標準でMusic Unlimitedサービスと統合している。アプリをまたぐ手間が省けるだけではなく、「これはローカル」「ここからはサービス」という垣根を感じさせることなく、用意された膨大なストリーミングコンテンツから音楽を選ぶ楽しみを与えてくれている。
Music Unlimitedの音楽チャートやカテゴリ別ニューリリースなども、Appleの「iTunes Store」なら試聴で終わるところ、ウォークマンアプリでは、サブスクリプションさえしていれば自分の音楽としていつでも・どこでも聴くことができるのだ。
右上に用意されている検索機能は、ライブラリとMusic Unlimitedの双方のデータからサーチするので、いま聴いているアーティストの他の楽曲を聴きたいとき、Music Unlimitedでの配信曲を瞬時に検索して聴けるのも嬉しい。
また、地味なところではあるが、再生中の音楽は常にアプリのディスプレイ下に表示されているので、いつでも再生画面に戻ったり、小窓表示から楽曲のスキップなどの操作を行うこともできる。
こうして、音楽のソニーとXperiaのソニーモバイルによるシナジー効果は、音楽全般に不慣れだと感じるAndroid OSのなかでも、ずば抜けた地位を確立したと言える。
「写真」×「アルバム」
また、撮影した写真・動画を閲覧する「アルバム」も他社に先行している。
Xperiaを含めて、スマートフォン市場では(iPhoneという独特な世界を除き)大画面がメインストリームだ。そうすると、写真を閲覧することにも様々なシーンが想定できる。逆に言うと、写真ファイルを観るためだけではなく、ビュアーとしてのアルバム機能が求められているのだ。
Xperiaスマートフォンに標準搭載されているアルバムアプリは、ピンチイン・アウトによりサムネイル表示の大きさをシームレスに切り替えることができる。スマートフォン・タブレットの横幅いっぱいを使って写真を1枚、もしくは2枚ずつディスプレイに表示したい場合は最大化(左が最大の1列表示、右が2列表示)すればいい。
また、これまでどのような写真を撮ってきたのか、月ごとに閲覧したい場合は最小化(左は4列表示、8列表示まで可能)すると同時に観られる写真の枚数もかなり増える。
さらに評価したいのは、上記の切り替えをピンチイン・アウトで試すと分かる、驚くほどスムーズに気持ち良いエフェクトだ(右)。スクリーンショットをムービーでお届けできないのが残念だが、まだ試したことのないXperiaユーザーはぜひチェックしてみてほしい。
「写真」×「PlayMemories」
アルバムは「PlayMemories Online」という、無制限にスマートフォンとPCの写真をバックアップできるクラウドサービスを連動させることもできる。こちらについては別途記事でご紹介したい。
「ソフトウェア」×「スマートフォン」
ソフトウェアがすべての根幹である、という主張には全くの賛成だ。だからこそ、キャリアやメーカーはAndroidスマートフォンのソフトウェア部分のボトムアップを常に図っている。
Xperiaスマートフォンが国内で、そして近年では欧州を中心に支持を得ているのは、Xperia Z以降のスタイリッシュな端末デザインはもちろん、上記に代表されるソニーモバイル製アプリのなかで常にユーザーエクスペリエンスの向上を目指し、その使い勝手の良さや心地良さがユーザーの間で共有されてきたからなのだろう。
Xperia Zは、2013年2月に国内で発売された。その年に完成度の高い「Xperia Z1」に進化し、初代からまだ1年数ヶ月しか経たない間に完成形とも言える「Xperia Z2」となった。
そして間もなく2014年は後半を迎える。今年も、まだまだ新しい「Sony」×「Xperia」に期待できそうだ。
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