異彩にして異才「isai LGL22」

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KDDI(au)の2013年冬モデル群の「異才」としてラインナップされて以降、独特の存在感を放ってきた「isai LGL22」。本製品は、KDDIとLGエレクトロニクスの初の「合作」で、国内向けにオリジナルで開発された企画系スマートフォンだ。5.2インチディスプレイを搭載しながらも、横幅を72mmに抑えるなど持ちやすさに配慮したデザインで、かつ独自機能の「isaiスクリーン」では、ニュースやSNS、天気予報などをホーム画面をスクロールするだけで情報にアクセスできる。

今回、筆者がメインスマートフォンを「iPhone 5s」からisai LGL22に乗り換えたので、数回に渡ってレビューをお届けしたい。この記事は序章ということで。

 

 

改めてデザインを見ると、柔らかいフォームファクターが特徴的で、LG G2やNexus 5のように筐体はカクマル。カラバリもブラック以外はホワイト、アクア、ブルーと穏やかな印象を受ける異色の4色ラインナップ。

さらに広告戦略はターゲットは若年層を狙っているようで、イメージキャラクターには女優の川口春奈を起用し、発売から5ヶ月が経過した今も不思議系のCMを打ち続けている。約5インチのNexus 5よりも一回り大きく、4インチのiPhone 5cと比べると、もはや兄弟のような違いだ。

 

異観のスマートフォン

ただ、このisai、実は他のスマートフォンに引けを取らないハイエンドモデル。その穏やかな風貌からは想像ができず、まさにスペックを内に秘めた異観のスマートフォンなのだ。

仕様をおさらいすると、isai LGL22は、視野角が広い約5.2インチフルHD(1920×1080ピクセル / 423ppi)IPSディスプレイに、Android 4.2.2(Jelly Bean)を搭載。2.3GHzクアッドコアCPUの搭載のほか、NFC、おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信、防水 (IPX5/IPX7等級)に対応。また、メインカメラは約1,320万画素で、カメラ機能にも抜かり無しの「全部入り」スマートフォンなのが、isaiの特徴だ。

 

異色な経歴

では、発売後の経過はというと・・・。LGエレクトロニクスの国内でのブランド力の弱さ、Apple「iPhone」やソニーモバイルコミュニケーションズ「Xperia」に代表される人気の競合シリーズに追いやられるカタチで満足のいく台数は出ていないようで、何とも残念な限りだが、それほどまでに(しかも同社のG Flexよりも)悲観的かというと、そうでもない状況を瀬戸際で作り出せたのがこの異端児。

それは消費税率が引き上げられた2014年4月1日のこと。これまで、携帯電話各社が競い合って消耗戦を繰り広げていた番号ポータビリティ制度による新規契約へのキャッシュバック合戦に、終息の兆しが遂に見えたまさにその日、KDDIが新たな施策に乗り出したことに端を発する。

―携帯電話の本体価格の値下げ―

実際、4月1日からisai LGL22を含めたauスマートフォン数機種の本体価格が軒並み値下げされ、既存ユーザーが機種変更しやすい環境を作りあげた。そして、その中でも特に目を惹いたのがこの異端児。従来は68,040円だった機種変更時の本体価格が、半額以下の31,320円になるという異常事態に世間の注目の的に。(au Online Shopの場合)

この情報はネット中を駆け巡り、在庫は途端に品薄。ある家電量販店では「4月1日の午前中に機種変更されるお客様が殺到し、一気に在庫がなくなった」とのこと。確かに、筆者が同日に様々な量販店や販売店を歩いて回っても、在庫なし、もしくは在庫僅少の店舗が目立っていた。

 

まさに異例の展開。isaiの経歴を考えると、奇しくもキャッシュバック競争の終了に伴って運命が劇的に変化したと言っても過言ではなく、現場も驚きを隠せなかっただ。

 

可能性を秘めた異彩

ただ、もともと、LG G2の兄弟機なのでスペックには申し分なく、基礎・潜在能力が高いのがisai LGL22。それに加えて一部界隈で盛り上がっているのは、今やギークではなくても少しは聞いたことがあるワード「SIMロック解除」について。

本機種は4G LTEなので、au間SIMロックフリーは当たり前。iPhoneのSIMだろうが、XperiaのSIMだろうが、キャリアとプラン、サイズさえ揃えば(nano SIM)普通に利用できる。だが、ここでの話は「完全解除」の意。ネットで検索するといくらでも出てくるのだが、isai LGL22は、簡単な手順と軽いコストを費やせば、すぐに、NTTドコモのSIMでも、ソフトバンクモバイルのSIMでも動作する非公式な「SIMロックフリー」機種となる、他のauスマートフォンとは異種な端末なのだ。

詳しい紹介はここでは控えるが、筆者もおよそ7ユーロで解除コードを入手して、isai LGL22のロックを無事解除することができた。

 

iPhoneでもなく、Xperiaでもない

「韓国製」「サムスンに次ぐ2番手」ということで、国内では影に追いやられているイメージがあるが、実はLGエレクトロニクスには印象が良い機種が多い。なかでもNTTドコモの中核機「Optimus it L-05E」は非常に安定した機種だった。そうした意味では、isai LGL22も、KDDIとの共同開発ゆえの「日本らしさ」を追求した利便性とコストパフォーマンスが高い逸品と言える。

特に、iPhoneやXperiaといった強力な競合製品がある国内市場で、あえて違うモノを選びたいと思うならば、是非この異彩スマートフォンをお薦めしたい。そう感じ、isai LGL22のレビューしようと決めた。

 

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About Author

Ryu

RINGO-SANCO オーガナイザー。ガジェット好き。携帯電話を専門に、Appleのスマートフォン戦略やその他のメーカーの動向を追いつつ、様々なスマートフォンをレビュー。ポッドキャスト「ミリオン・ドッツ」メンバーも務める。

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