iPhone SEは「麻薬」である。

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Appleが満を持して発表したiPhone SEは、2年半ぶりの4インチディスプレイ採用iPhoneとして注目を集めています。2013年のiPhone 5sをデザイン面でのベースモデルに、中身は最新のiPhone 6sの主要スペックをほとんど踏襲するなど「小型ハイエンドモデル」としての佇まいも万全です。

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iPhone SEについて簡単に解説すると、iPhone 6sの機能をそのまま搭載しつつ(ただし、3D Touchの非搭載やワイヤレスネットワークなどの細かい点に留意)、iPhone 5sのデザインに詰め込んだようなイメージのスマートフォンです。従来からの3色にローズゴールドを追加し、ダイヤモンドカットに非光沢加工を施して側面から背面にかけての連続性を表現しています。

この新モデル、東アジアの新興国などボリュームの多い市場に向けられた製品で、日本はメインターゲット国ではないとの見方もありますが、ごらんの通り、初の「3月のiPhone」に熱狂的なファンをはじめとする多くのユーザーが賛否両論を語っています。

 

◯一定のニーズに応える4インチモデル

4インチディスプレイのiPhoneは、約58mmの幅により片手で完全にホールドできるコンパクトさが魅力で、現在でも人気があると言われています。例えば、Appleは2015年に3000万台の4インチiPhoneを販売しているとのことで、潜在的なニーズが顕著です。

国内に目を向けても、現在iPhone 4sやiPhone 5を利用している旧モデルユーザーにとって、新しいiPhone SEは機種変更の選択肢としてスペック面はもちろんサイズ面からも十分魅力的と言えます。

また、2014年にiPhone 6を購入して4.7インチというサイズ感に後悔しているユーザーが、購入から2年経過する今年、4インチへのサイズダウンを検討する場合にも有力な候補です。子どもに初スマートフォンを持たせたい、という環境へのニーズにも答えます。

これらのユーザーにとってiPhone SEという選択肢はまさに正解です。

 

◯iPhone SEは「外伝」

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では、どのようなユーザーにとってiPhone SEが「不正解」になりえるのでしょうか。それを解説するにあたって、あえて確認しておきたいのは、今が3月だということです。

Appleは、iPhone 5sを主要市場で2年半に渡って販売しました。そして、iPhone SEはCPUに「A9」を搭載するなど現時点で可能な限りの最新スペックを搭載して発売に至りました。発表前に「4インチiPhoneの開発を2015年の早い時期に終えており、投入のタイミングを探っていたようだ」と日本経済新聞で伝えられてる通り、あえてすぐに発売せずに、投入を約1年間遅らせて最新のスペックを搭載することで、製品としての寿命を数年延ばした格好です。

例年、新しいiPhoneは9月に発売されています。2016年も例外ではなく、iPhone 6sの正統な進化版「iPhone 7」が秋に発売されると言われています。モデルナンバーが変わる今年、基本的なデザインや性能の飛躍的な進化も期待できます。

一方で、iPhone SEはメインのモデルナンバーと異なる、いわば「外伝」のような位置づけと考えられます。あくまでも予想と前置きしつつ、現実的なところ、この4インチモデルが今秋の新機種と同時にアップグレードされることはまず考えられません。もしかすると「iPhone SE2」のようなモデルは2年後の2018年3月までお預け、ということすらあり得ます。

 

◯iPhone SEは「麻薬」
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私も4インチディスプレイに魅力を感じることがあります。ハードウェアとしてのiPhone 5sが好きだったので、その最新スペックモデルとしてiPhone SEを手にしたい気持ちは結構強いです。ただし、私のように毎年iPhoneを買い換えるユーザーが安易に乗り換えることは、ある意味で「危険」と表現せざるを得ません。

先述のとおり、iPhone SEはiPhone 6sから半年遅れて投入されたスマートフォンです。今後、フラグシップモデルと同時にアップデートされることは期待できず、そもそも1年ごとにアップデートされることすら期待薄です。

iPhone SEはエントリーモデルであり、本来はアーリーアダプター層に応えるハイエンドモデルでも、フラグシップモデルでもないことは、Appleの発表会のあとには忘れがちです。

私のような最新モデル好きが「iPhone 6sと同じ機能が搭載されている」ことを理由にiPhone SEに乗り換えても、2016年9月にiPhone 7が発売されたときに結局また最新モデルを買うだろうなと想像できます。ありがちな行動パターンですが、私が「麻薬」と表現する本当の理由はサイズのダウングレードにあります。

4インチモデルの心地良さを改めて体感した場合、4.7インチのiPhoneに戻ることができずに、結果、将来の「本体サイズが理由で3年以上機種変更しないiPhoneユーザー」になってしまう可能性を恐れています。というより、私自身がその点を心配しています。これが4インチの「麻薬」です。

 

◯4インチの快感にハマる覚悟を

少なくとも、あと半年は最新スペックを誇る4インチモデル、それがiPhone SE。そのあいだにサイズ感に慣れてしまって大きいサイズに戻れなくなると、あなたにとっての次のiPhoneは随分先であるということだけ、購入する前に立ち止まって考えたほうが良いかもしれません。

本日の午後4時1分から予約受付が開始されます。今のところ、私もこの大きさの世界にハマるかどうか考え中です。

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About Author

Ryu

RINGO-SANCO オーガナイザー。ガジェット好き。携帯電話を専門に、Appleのスマートフォン戦略やその他のメーカーの動向を追いつつ、様々なスマートフォンをレビュー。ポッドキャスト「ミリオン・ドッツ」メンバーも務める。

2件のコメント

  1. Pingback: 【】iPhone SEは「麻薬」である。 | RINGO-SANCO 他 (2016/3/24) #applejp – Blog!NOBON+

  2. Pingback: 「iPhone SE (64GB / ローズゴールド)」SIMフリー版購入。

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