Nexus 9 レビュー:同期の「iPad Air 2」と比べると見劣り感が否めない

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先日、Googleの2014年のリファレンスタブレット端末で、Android 5.0(Lollipop)を初めて標準搭載した「Google Nexus 9」の開封レビューをお伝えしましたが、その後数日間使用してみたので、その感想をお伝えします。

なお、レビューにあたり、今シーズンの好敵手であるAppleの「iPad Air 2」との比較もしてみました。

 

1. Nexus 9のサイズ感

Google Nexus 9のサイズ感はアスペクト比の変更に伴い、フォームファクター自体にも影響が出ました。

アスペクト比4:3の8.9インチディスプレイは、その様相だけを見ると、同クラスのタブレット端末の筆頭であるAppleのiPad Airシリーズに瓜二つです。

 

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ざっくり両者の違いを示すと、Nexus 9が8.9インチディスプレイを採用したのに対して、iPad Air 2は従来から続く9.7インチディスプレイを採用しているので、若干iPad Air 2のほうがディスプレイサイズが大きいです。

 

サイズを反映し、本体サイズは、Nexus 9の153.68(W)×228.25(H)×7.95mm(D)に対して、iPad Air 2は169.5(W)×240(H)×6.1mm(D)と、ほぼディスプレイサイズ分の縦横の幅の違いがあります。

ただ、解像度は(iPad mini 3を含めて)同じで、QXGA(2048×1536ピクセル)を採用しています。

 

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特筆すべきはiPad Air 2の薄さ。約1.85mmも違います。

 

通常、ディスプレイサイズが大きさに比例して薄さにも反映されるものですが、iPad Air 2の薄さはそれでも驚異的。現時点でAppleは「世界最薄」をうたっています。

となると、逆に気になるのはNexus 9の厚さです。1年前から変わらないサイズの7.9インチ「iPad mini 3」の薄さ7.5mmと比較しても「負けている」のは、同シーズンにラインナップされたモデルとしては正直見劣り感は否めません。

 

同時期に発売されたモデルとして、そして機能面では同等の性能を備える二者として、Nexus 9はサイズ感で残念な印象でした。

 

2. 同価格帯で素材の違い

Nexus 9は、従来のGoogleブランドのタブレット端末と同様に背面にラバーコーティングを施したポリカーボネート樹脂を使っています。強度とコストには良い面が出てくるかと思いきや、本体価格は16GBモデルで43,090円と、iPad mini 3の46,224円と僅か3,000円の差。

 

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厚ぼったいラバーコーティングのポリカーボネート筐体と、世界最薄のアルミニウム筐体、どちらのほうが質感が良いかは比べるまでもありません。

私は極度な薄さ追求には消極的ですが、スマートフォンとは異なり、タブレット端末の薄さは使いづらさには直結せず、むしろ持ち運びという意味では必然的にアドバンテージになり得ると思っています。

 

そうした意味でも、もはや199ドルのタブレットではなくなったハイエンドモデルとしての「Nexus 9」としては、いささか魅力に欠けるのではないかと感じました。

 

3. 効率の悪いバッテリー

ここまでバッテリーの持ちが悪いとは思っていませんでした。

Nexus 9のバッテリーはそんなに使っていないのに半日で50%まで消耗してしまいます。

 

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Googleの公称値はバッテリー容量は6,700mAhで、待受時間は最長30日間。いやいや、絶対にありえないです。

上のグラフはプリインストールされている「バッテリー」のデータですが、100%のフル充電からほぼ半日で50%になり、灰色の部分の今後の予想では、本日午後10時には0%になるとされており、少ない利用時間でも1日が限界なのではないかとまで疑われます。

 

iPad Air 2のバッテリー容量は非公開ですが、様々なレポートを総合すると約7,400mAhと推測できます。

公称値は、Wi‑Fiでのインターネット利用、ビデオ再生、オーディオ再生が各最大10時間としており、Nexus 9の公称値である最長9.5時間と容量比で合致しています。

 

ただ、iPad Air 2やこれまでのiPadシリーズには待機時間に好評があり、少なくとも半日で50%減することは考えられないため、Nexus 9のハードウェアの問題なのか、Android 5.0 (Lolipop)のソフトウェア的問題なのか不明ですが、いずれにせよタブレットとしては実用に耐えないな、と思っちゃうわけです。

 

4. 初搭載のAndroid 5.0 (Lollipop)

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Nexus 9は、Androidスマートフォン・タブレット端末において最も早くAndroid 5.0 (Lollipop)をネイティブ採用したモデルです。

使ってみた感想としては、Android 5.0のタブレット端末における挙動は順当な進化を経て、概ね良好と言えます。

 

ロック画面ではフル充電までの時間が表示されるようになり、右上にはマルチアカウントを切り替えるアイコンもあります。

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すでに一部アプリケーションでは、Android 5.0に合わせたマテリアルデザインの新バージョンにアップデートされていますが、Nexus 9では買ったその日からそれらの新バージョンを試すことができます。

 

ユーザーインターフェースに視覚的な階層を設けるマテリアルデザインにより、各アプリケーションは、より見やすく、操作的にわかりやすく、感覚的に理解しやすくなりました。(左:Gmail、右:カレンダー)

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また、タブレット向けUIでは、メニューが従来の2カラムから変更され、設定項目が一覧できるようになりました。

文字入力には、定評のある「Google 日本語入力」が標準搭載されているので、最初から高度な変換などで環境も整っています。

 

Googleのアプリケーションを使うならば、やはりAndroidスマートフォン・タブレットのほうが各アプリが最適化されていて快適に使用できるため、この点はiPadよりもストレスフリーでした。

 

5. Nexus 9 現時点での評価

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私のNexus 9に対する現時点の評価は厳しいです。

 

正直、様々な点でiOSのiPad Airに見劣りしていると言わざるを得ず、Androidタブレットと比較しても(Android 5.0ではないけれども)ソニーモバイルコミュニケーションズの新製品「Xperia Z3 Tablet Compact」や、サムスンエレクトロニクスの「GALAXY Tab S」が同価格帯で販売されていることを考えると、あえてNexus 9を選ぶのはコストパフォーマンス的に疑問符です。

 

仮にAndroid 5.0を基準に考えても市場価格が落ちている、2012年モデルや2013年モデルの「Nexus 7」を狙うのも良いと思います。

 

いやいや、Nexus 9はリファレンスモデルだから、という反論もあるかと思いますが、一昔前とは違い、Google Play直販はもちろん、アマゾンやヨドバシカメラ、ビックカメラなどで販売することを考えると、もはやコンシューマモデルとして評価を受けなければならないのは当然。

 

特に、Nexus 9がハイエンドモデルを意識した仕様なだけに、サイズやバッテリー駆動など細かい部分が気になるのです。

とりあえずバッテリーについては、ソフトウェアアップデートで解決されることを切に願っています。

 

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About Author

Ryu

RINGO-SANCO オーガナイザー。ガジェット好き。携帯電話を専門に、Appleのスマートフォン戦略やその他のメーカーの動向を追いつつ、様々なスマートフォンをレビュー。ポッドキャスト「ミリオン・ドッツ」メンバーも務める。

16件のコメント

  1. kitamura on

    バッテリーって、そりゃArmプロセッサA15だし、周波数MAX2.4GHzなら減り早くて当然ですよ。
    何も動かさない待受なら、30日もちますよ。そんなとこで、嘘つくメリットなんてないっすよ。記事見る限り、理解されてなさそうな感じしますね。

    デザインやバッテリもちを重視するなら、MacAir買えばいいだけですね。
    ていうかGoogleがリファレンスモデルとしてNexus9を出すなんて、勝手な考えをぶちまけるのはどうかと。市場にだすんだから、当然コンシューマモデルだと思うんですが。

    • Ryu

      「ArmプロセッサA15だし、周波数MAX2.4GHzなら減り早くて当然」←「プロセッサが〜だから減り早くて当然だよねー、技術的に仕方ないねー。」っていうのが購入者のレビューとして成立しますか?理論値で「30日持つよ、嘘つくメリットないよねー」と思ったとしても、持たないものは持たない、それが検証レビューです。

      • kitamura on

        購入者のレビューとしては成り立たないですね。
        技術社側の立場で結構考えていたのと、自分はそこはまあ許せるかなと思っただけです。

        やっぱり重要視するポイントによっては納得できんもんはできないっすよね。それについては申し訳ない。

  2. なぜ、価格差が1万5千円もあるiPad Air2と比較したのですか?
    nexus9はnexus7の後継機と認識していたので、機種と価格的に見ても3千円程の差である、iPad mini3との比較のレビューも知りたいです。

  3. バッテリードレインのバグがありますからね…まぁモバイルネットワーク繋がらなくなるバグよりましですが。
    12日リリースバージョンでの訂正記事は書かれないんでしょうね。
    あと外装でどうのこうのは外装でしか勝負できなくなったんだからそこで劣られてはただの高価な文鎮だわ…

  4. Namaless on

    「Nexus 9のバッテリーはそんなに使っていないのに半日で50%まで消耗」

    そんなに使っていないとはどういうことでしょう?
    客観的な数字どころか、何をどんな条件でどう使っていたのかも全く書かずに書かれても、
    それは情報が不足しすぎていてレビューとは言えないんじゃないかと思いますが。

    「iPad Air 2やこれまでのiPadシリーズには待機時間に好評があり、少なくとも半日で50%減することは考えられない」

    というコメントに関しても
    「そんなに使っていない(=多少なりとも使っていた)」端末と、
    「待機時間に好評があり(=待機状態ということは使っていない?)」という端末と比較して何の意味があるのか、
    このレビューからは同条件で比較したとは読み取れないのですが。

    他製品との比較という形でレビューするには、公平性にかけると思いませんか?

  5. iPad Air2に薄さで負けてるのは事実だがiPad Air2は薄くしすぎたせいでスピーカーと共振したり少し力を加えただけでモニターに影響が出るなどの弊害が書かれてない。
    価格もiPad Air2と比べ1万円安いはずがiPad Air2と比較していたはずなのにいきなりiPad mini 3を持ち出して安く見せかける強引さ。
    電池持ちも具体的な環境は書かずどうとでもとれる表現でiPad Air2を持ち上げる。
    iPad好きなのはいいてすが恣意的にiPad Air2のほうが優れてるように見せかける粗末な記事。

  6. 自分はtegra k1積んでる時点でバッテリーの持ち具合とか薄さとか気に眼中にない感じですねー

  7. nameless on

    最初の質感はアルミ筐体がいいけど、道具としてガシガシ使うと、樹脂の方が軽いし硬い感じがなくていいやって思えるけど、どうですか?落としても壊れにくそう@Nexus7,ipad mini両使いで比較

    • Ryu

      樹脂のトータルでの扱い勝手の良さは同感ですが、では軽さに反映されているかと考えると、Nexus 9はずっしり感のほうが強いです。インチは違えど、同じポリカ採用のGALAXY Tab Sと比較しても、それにによる重量への好影響はNexus 9には見られないかと・・・。

  8. NexusシリーズもiPadシリーズも両方買ってるけど確かにバッテリー持ちは悪い。
    Androidスマホ(isai FL)も減りが速かったしOSの問題な気もしないでもない。
    まぁ自分が使いたいほう使えばいいんじゃねとしか言えないけどな

  9. タイトルでは iPad Air 2 との比較としておきながら価格の比較では iPad mini 3 を持ち出すのはいかがなものか。
    背面の素材の違いは好みの問題もあるし、私は冬場にとても冷たくなるアルミ筐体は好きになれない。
    Nexus 9 の背面の素材がアルミと比較して安っぽいかと言われるとそうとも思わない。

    バッテリー持ちの感想は曖昧すぎてなんの参考にもならない。
    「そんなに使ってない」とはどの程度なのか。iPad Air 2 と条件を合わせてバッテリー持ちのテストをしろとは言わないが、「~というゲームを~時間」やったとか「動画を~時間見た」とか、書けることはあるはずだ。
    Nexus 9 のバッテリー持ちが良いとは思わないが、極端に悪いとも思わない。

    Nexus 9 が iPad に劣る部分ばかりを探して見劣っているということにしたいだけにしか見えない。
    というわけで、悪いところしか探せないあなたに代わって、Nexus 9 の iPad Air 2 に勝る部分を紹介しようと思う。

    Nexus 9 は前面デュアルスピーカーで、ヘッドホンなしでも映画を十分に楽しめる。
    対して、iPad Air 2 のスピーカーの評判は良くない。
    ディスプレイサイズの違いはあるが、Nexus 9 は iPad Air 2 よりわずかだが軽い。
    Nexus 9 は背面が樹脂素材で、緩やかに傾斜していて最薄部は iPad Air 2 とほぼ同じ約6ミリとなっていて片手での持ちやすさが考えられている。
    ベンチマーク上では Nexus 9 が勝るが、体感性能は iPad Air 2 とほとんど変わらないだろう。
    性能は同等だが価格では Nexus 9 が1万円ほど安くなっている。
    スクリーンをダブルタップでスリープ解除や NFC は iPad にはない。
    iPad Air 2 には Touch ID がある、これは Nexus 9 には無い。
    代わりに Nexus 9 には顔認識機能がある。

    どうだろう。1万円の差を考えると、Android ユーザーは iPad Air 2 よりも Nexus 9 を選択するように思える。
    だが iPad を使い続けてきたユーザーは iPad Air 2 または iPad mini 3(iPad mini 2 とほとんど差が無いらしいから iPad mini 2 を選ぶユーザーもいるだろう)を選ぶのだろう。

    結局のところ、一長一短あり、Android ユーザーが iPad に乗り換えたり、iOS ユーザーが Nexus に乗り換えるほどの圧倒的な差はどちらにもない。

  10. Pingback: Nexus 9 Part5 | ガスパリャン - にちゃんねるまとめ

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