サムスン「Gear 2」「Gear Fit」が目指すウェアラブル端末。

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サムスン電子ジャパンは、4月17日、サムスン日本法人社内にあるシミュレーション用ショールームにおいて、グローバルで2月に発表した最新のスマートフォンフラグシップモデル「GALAXY S5」および、ウェアラブル端末の新モデル「Gear 2」「Gear Fit」の披露イベントを開催した。

前回は『「GALAXY S5」が描く2014年のスマートフォン像。』として、主にGALAXY S5を紹介した。本記事では、そのパートナーデバイスで、ウェアラブル端末の新モデル「Gear 2」「Gear Fit」について触れたい。

 

1. GALAXY Gearからの反省

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GALAXY Gear

昨年、サムスンエレクトロニクスは、Androidベースのスマートウォッチ型ウェアラブル端末「GALAXY Gear」を発売した。GALAXY Gearは、約1.6インチのスクエア型有機ELディスプレイを採用したスマートウォッチで、GALAXYスマートフォンと連携して各種通知やカメラ機能を搭載している。

 

GALAXY Note3とともにデビューしたが、漏れ伝わる話によると、GALAXY Gearはあまり評判が良い製品とは言えず、ほぼ連携が必須となるGALAXYスマートフォンの売上が低迷している日本国内では尚更苦戦したようだ。

その原因の1つには、機能面での閉鎖的な制限があった。アプリケーションは限られた開発者へのみSDKが公開され、結果サードパーティへの広がりを見せなかった。また、微妙(絶妙?)な位置に搭載されているカメラで撮影した写真は、GALAXYスマートフォン以外への転送方法が用意されておらず、PCに取り込むことが出来なかった。

 

2. 正統進化・改善したSamsung Gear 2

DSC02400Samsung Gear 2

 

そうしたなかで今年2月、サムスンは早くもウェアラブル端末第2弾「Gear 2」「Gear Fit」を発表。

GALAXY Gearの後継モデルであるGear 2は、初代のデザインを踏襲したスクエアディスプレイのスマートウォッチだ。 前モデルと比較したGear 2の最大の特徴は、同社が主となり開発する「Tizen OS」を採用し、SDKを一般公開した点だ。様々なアプリの登場が期待でき、スマートウォッチとしての可能性も増すだろう。

また、カメラ位置をリストバンドから本体側に変更して、リストバンドを付け替えられるようにした。

 

DSC02386Gear 2で着信応答ができる

 

機能面でも、心拍センサーを背面に搭載しているので、フィットネス系ではGear 2だけで心拍データを測ることができるようになる。 スマートウォッチに期待されるスマートフォンの通知連携についても、前モデルでは通知種類が限られていたが、Gear 2では、GALAXYスマートフォンに表示されている通知項目は基本的に全て参照することができる。

「お金を出して購入いただいた方のご意見が一番参考になる」と担当者は語っている。それだけ、前モデルからブラッシュアップすべき点、つまり課題点が多かったのだろう。

 

3. 近未来的なウェアラブル端末「Samsung Gear Fit」

DSC02407Samsung Gear Fit

 

さて、むしろ私が注目したいのは「Gear Fit」だ。

ようやくウェアラブル系の本命が来たと思える近未来的なデザインで、写真だけで惚れ惚れしていた。

今回のイベントでGear Fitも展示されており、初めて手に取って体験することができたが、一体、どのような製品なのか。

 

DSC02369Gear Fitで心拍を測定した様子

 

Gear Fitは、横長の1.8インチ曲面ディスプレイを採用したスマートウォッチ型のウェアラブル端末で、Gear 2に比べると手につけている違和感もなく、装着のハードルも低い。

気になる大きさは、男性の手には丁度いい横幅でフィットすると感じた。曲面ディスプレイが手にそってラウンドしているので、装着していて不快感もない。ディスプレイには、有機ELを採用。発色は非常に良く、モックアップのように綺麗で反射の少ない描写を実現していて、手首に着けていると違和感があるくらい美しい。

Gear Fitの曲面ディスプレイは当然タッチディスプレイになっており、基本的には横スクロールでアプリケーションの切り替えを行う。
 

 
用意されているアプリケーションは「歩数計」「エクササイズ」「心拍数」「タイマー」「ストップウォッチ」「睡眠」「端末リモート追跡」「通知」「メディアコントローラー」だ。

 

GALAXY S5やGear 2と同様、Gear Fitの背面にも心拍センサーを内蔵している。手動とはなるが、睡眠前、ワークアウト前などのポイントごとに手首内側のセンサーが皮下血流から心拍数を割り出すことができる。

実は、サムスンが標準搭載したと言っても過言ではない心拍センサーは、フィットネスやランニングには欠かせないものだ。心拍トレーニングにより、そのワークアウトの効率は高まり、身体への負担も抑えられる。 そうしたニーズに対して、スマートフォンメーカーとして早くから目をつけた先見性のあるアプローチだと思う。

今後は、心拍センサーに都度測定ではなく、継続測定にも対応した製品を投入して欲しい。特にGear Fitのような小型のウェアラブル端末では威力を発揮するだろう。

 

4. 現存する課題

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1点、残念なことがある。これらのGearシリーズは、引き続きGALAXYスマートフォンしか対応しない。

最終的なリーチはGALAXYスマートフォンである、という方針も見え隠れするが、現状の優先度は逆のような気がする。 いくらウェアラブル端末であるGearシリーズが良い製品であっても、ユーザーがGALAXYスマートフォンでない時点で選択肢から外れてしまうのは勿体無い。

多少の機能制限はしつつも、まずはある程度のAndroidスマートフォンに対応させ、そこからGALAXYスマートフォンへと繋げていくほうが賢明に思えるのだ。

 

サムスンは、Googleのウェアラブル端末向けプラットフォーム「Android Wear」においてもパートナーとして製品開発をしているとされる。また、そのAndroid WearではLGエレクトロニクスとモトローラ・モビリティが今夏にも搭載端末を発売する。

スマートフォン・タブレット分野のライバルであるAppleもウェアラブル端末を開発しているとされる。

 

この分野で先行しているサムスンが目指すウェアラブル端末。早くもGear 2とGear Fitの先が気になるところだ。

 

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 「GALAXY S5」が描く2014年のスマートフォン像。

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RINGO-SANCO オーガナイザー。ガジェット好き。携帯電話を専門に、Appleのスマートフォン戦略やその他のメーカーの動向を追いつつ、様々なスマートフォンをレビュー。ポッドキャスト「ミリオン・ドッツ」メンバーも務める。

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